かじさんのつれづれなるままに

映画や読書 スポーツ(相撲)についてぼちぼち書き込むブログです

本棚

恋は雨上がりのように

『恋は雨上がりのように』 眉月じゅん著 17歳の女子高生 あきらが 45歳のファミレス店長に恋するお話です。 だんだん好きになるのかと思ったら 1話目からすでに恋していました。 この店長、近藤さんは ぶえっくしょん!! と大きな声でくしゃみをし、 鼻を盛…

『狭衣物語』にイライラ

家にある「日本古典文学全集」を処分している最中です。 あと数冊になったのを 読み終わったら捨てる という作業をしています。 これがなかなか進みません。 『狭衣物語』のせいです。 そんなに長くない作品なのに なぜ進まなかったのかというと 読んでいてイ…

テルマエ ロマエ

『テルマエ ロマエ』 ヤマザキマリ著 しかしまあ、おっさん率の高いマンガですね。 90パーセントはおっさん。 もう、おっさんだらけです。 (+おじいちゃん、おばあちゃん、おばさん。) そしてわずか10パーセントの女性パートの 大部分を占めるのがさつき…

セトウツミ

『セトウツミ』 此元和津也 全8巻 卒業シーズンになるとやたらに「桜」がタイトルに入った 卒業ソングがあちこちで流れ出す。 楽しかった学生時代とか もう二度と座ることのないこの教室とか 友だちともお別れとか 歌われているけれども 高校時代ってそんなに …

弟の夫

『弟の夫』 田亀源五郎 娘 夏菜と暮らす弥一のもとに カナダ人のマイクという男が訪ねてきました。。 彼は弥一の弟 涼二の結婚相手でした。 弟の涼二は外国へ行ってしまい、男性と結婚したのです。 弥一は内心戸惑っています。 マイクとどう接したらいいのか…

おんな城主 景虎

東村アキコさんの『雪花の虎』は 上杉謙信は女性だった、という設定で描かれる歴史ものです。 父は男子の誕生を熱望していたのに、 生まれてきた赤子が女児と知ってがっくりします。 しかし、赤子の足が妙にがっしりしているのを見て、 「男として育てる!」 …

こんな山南さん?

『新選組颯爽録』 門井慶喜 「ざんこく総司」の章 沖田総司や山南さんをこういう風に描く作品は初めて読みました。 これまで読んだ小説では 山南さんは学者肌のイメージでしたが、 門井さんの小説では山南さんはかなりの剣の使い手です。 その山南さんがなぜ…

おいしそうなマンガ

有川弘さんの『銀の匙』 石窯で焼いたピザ。 ふかしたジャガイモに自家製のチーズ。 自家製ソーセージと、甘みを増した越冬キャベツの千切りを 石窯で焼いたパンにはさんだホットドッグ。 『銀の匙』に出てくる食べ物はどれもおいしそうです。 10巻末にレシ…

おいしそうなマンガ

有川弘さんの『銀の匙』 石窯で焼いたピザ。 ふかしたジャガイモに自家製のチーズ。 自家製ソーセージと、甘みを増した越冬キャベツの千切りを 石窯で焼いたパンにはさんだホットドッグ。 『銀の匙』に出てくる食べ物はどれもおいしそうです。 10巻末にレシ…

あさひなぐ

『あさひなぐ』 こざき亜衣 さくらちゃんは器用だからひととおりなんでもこなせる。 ある程度のレベルまではいけるけど、 さらに上を目指そうとするにはがむしゃらさが足りないし、 旭ちゃんのようにあそこまで必死になれない。 あるレベルまではたいして苦…

「ハ ヒ フ ヘ ホ」

浅川哲也さんの『日本語の歴史』によりますと、 日本語の発音は昔は今とは違っていて 奈良時代には、ハ行の音はP音だったそうで、 「ハ ヒ フ ヘ ホ」ではなく 「パ ピ プ ペ ポ」と発音したそうであります。 これが平安時代には「ファ フィ フ フェ フォ」…

相撲のない月

4月。 相撲のない月です。 相撲ロスに陥っている今こそ、読書、映画など相撲以外のことに 手をつけるチャンスです。 ということで読書について。 『ホット・ターゲット』(上 下) スーザン・ブロックマン著 普段あまり読まないジャンルを読もうということ…

マンガで読もう、世界の名作

あああ、またブログが開店休業状態になってしまいました。 カルメン 作・メリメ 画・伊万里すみ子 ホセ・ナバロ伍長はカルメンが水浴びをしているところを目撃し、 カルメンの美しさに心を打たれるのであります。 僕は天使に逢った!! とホセは感動するので…

楽園のカンヴァス

またまた絵画のお話。 かなり以前に読んだ小説ですが、 原田マハさんの『楽園のカンヴァス』は アンリ・ルソーが出てきました。 一枚の絵画が真作か贋作かを見極めなければならない。 鑑定するというと、その絵画をじっくりと眺めて、 色づかいとか構図とか…

あなたの知らないゴッホ

ゴッホ。 Vincent Van Goghといえば・・・ 昔ゴッホをテーマにした映画を見たことがあるけれど、 アルルでゴーギャンと共同生活をしたもののうまくいかず、 結局ゴッホは耳を切り落としたり、しまいには自殺したり、 強烈だけどよく分からない…

それから

『それから』 夏目漱石 大助は父が勧めるお見合いをいつも断ってきました。 彼には好きな人がいたのでございます。 三千代さんです。 しかし、三千代さんは友人、平岡の妻でございます。 大助と三千代さんはお互いに好いておりましたが、 大助が平岡と三千代…

『乱と灰色の世界』

『乱と灰色の世界』 入江 亜季 著 昔からアニメには「魔法少女」というジャンルがありますね。 主人公は小学生か中学生か、とにかく少女です。 子どもなんだけれど魔法によって一時的に大人の女性になって、 その姿で問題を解決する、 というパターンが多か…

がんばれ、零くん

ひき続き『3月のライオン』より 零くんがこっぱずかしい失敗をするの巻。 後藤と対戦することばかりに気を取られ、零くんは目の前の対戦相手である 島田八段のことをなめてかかっていました。 しかし対戦するうちに島田八段の実力を見せつけられ、 なめてか…

3月のライオン

久しぶりに何か書いてみよう。 今回は読んだマンガのことについて。 『3月のライオン』 羽海野チカ 主人公の桐山零君は中学生で将棋のプロになりました。 プロというと、まず「凄い」と私は思います。 好きで好きで、一生懸命努力したんだろうなと 単純に考…

『青春の蹉跌』

母は嫌な気がした。 何だか、法律知識をまなんだことによって、 この子はだんだん悪くなって行くのではないかという不安を感じた。 法律を味方につけ、法律を楯にとって、他人の愛情も善意も踏みにじって、 自分の慾欲を合理化し合法化しながら、 世の中を押…

読書の日々

読書をするときに、私はなぜか数冊の本を同時に並行して読みます。 一作品を読み終えてから次に、ということはあまりしません。 (まれにのめりこむ作品があったとき、一作品に集中します。) 現在並行して読んでいる作品。 Patricia Nell Wa…

22XX

印象に残る一言。 「人肉を食べる私達は野蛮か? じゃあおまえ達は何故食べもしないのに人を殺す?」 『22XX』 清水玲子 白泉社 フォトゥリス人は、白鳥座11番惑星「メヌエット」の密林地帯に住んでいる。 野生動物のごとく狩りをし、人肉を食べる。 …

小説『壬生義士伝』 続き

吉村が官軍に立ち向かった理由は、 上巻を読めば分かりました。 吉村の独白でずばり書いてあったのです。 新選組というのは、斎藤一の言葉を借りれば 「武士になりたかった百姓や、生きんがために国を捨てた足軽であり、 冷飯を食わされ、陽も当たらぬ部屋住…

小説『壬生義士伝』

よく晴れた冬の日は、おもてに駐車した車の中で 本を読みます。 車の中は日差しを受けて暖かく、暖房いらずです。 それに車の中は部屋の中と違って シンプルな空間なのでとても集中できます。 (しかし私の車の中は、後部座席に本や新聞や雑誌が 乱雑に置か…

あのシーン このセリフ・・・・(1)

「日本なんかだめさ 与えられすぎた自由で 頭がマヒしちまってる 敵が攻めてきたとしても 両手をあげて 笑顔でようこそというのが 関の山だろ」 『TOMOI』 秋里和国弐 著 小学館文庫 p.177より ひねくれ者で皮肉屋の主人公 友井のセリフ。 ドイツ…

総統の子ら

総統の子ら 皆川 博子 著 集英社 年末から年始にかけて私が読んでいたのが、皆川 博子さんの 『総統の子ら』でした。 読みながらずっといろいろなことを考えましたが、 考えがまとまりません。 それほど深く考えさせられる小説でした。 第二次世界大戦という…

母なる大地 父なる空

大相撲が終わって気が抜けた毎日を送っています。 大変久しぶりにブログを更新してみよう。 本日は本のお話です。 しかもかなり以前に読んだ本のことなのですが。 『楽園』を読んで、古代の物語に興味がわいたので、 その後に読んだのが スー・ハリソン著 『…

音楽にとりつかれた人々

高野史緒さんの 『ムジカ・マキーナ』 を読みました。 以前に読んだ 山之口 洋さんの『オルガニスト』と似た部分があります。 つまり、登場人物が「理想の音楽、最高の音楽」を求めるという点が共通しています。 そして「理想の音楽」の為に、わが身をむしば…

『楽園』

人類はなぜ海を渡ったのでしょう? 楽園 鈴木光司 著 新潮社 (ずいぶんと以前のことですが、)鈴木光司の『楽園』を読みました。 三つの章に分かれていますが、ここでは第一章の「神話」について。 いつの時代か分からない、遠い昔の物語です。 古代ユーラ…