かじさんのつれづれなるままに

映画や読書 スポーツ(相撲)についてぼちぼち書き込むブログです

音楽にとりつかれた人々

高野史緒さんの
『ムジカ・マキーナ』

を読みました。
以前に読んだ 山之口 洋さんの『オルガニスト』と似た部分があります。
つまり、登場人物が「理想の音楽、最高の音楽」を求めるという点が共通しています。
そして「理想の音楽」の為に、わが身をむしばむような手段も厭いません。
それほどに彼らの、音楽への思いは強いのです。
音楽とは、それほどの最高の快楽なのでしょうか・・・?
そして、そういう風に音楽への執念にとりつかれた人々を描いた作品が
私は好きです。
最高のものを求めて焦燥し、苦悩し、
それでもなお求め続ける
狂気に近い情熱に、惹きつけられます。


   理想の音楽、あるいは音楽の理想というものは、
   それは言わば、実現されるべきものであるというよりはむしろ、
   音楽を愛し、求め、欲せずにはいられないその想いのうちに、
   その行いのうちに存在するのではないだろうか
         『ムジカ・マキーナ』 高野史緒