かじさんのつれづれなるままに

映画や読書 スポーツ(相撲)についてぼちぼち書き込むブログです

ニューヨークの恋人

ニューヨークの恋人

2001年 アメリカ 
 
             
ジュード・デヴローの小説『時のかなたの恋人』と同じパターンで、
過去から貴族の男が現代にタイムスリップしてくるお話です。
『時のかなたの恋人』ではヒロインと、
過去からきたニコラスが衝突します。
なにせ貴族の男性ですから誇り高く気位が高いのです。
しかし、この作品のレオポルトはそんなに高飛車な性格ではなく温厚で、
ヒロインのケイトとはあまり衝突しません。
いや、まったく衝突しないわけではないですが。
オポルトは発明家なので現代文明に対して適応力があり、
好奇心もあります。おかげで割りとすんなり現代社会にとけこめます。
『時のかなたの恋人』のニコラスは何かにつけて
「これは何じゃ?」といぶかしんで、とんちんかんな行動を連発するのですが。
「私は19世紀からきた公爵」なんて言われてもたいていの人は信じません。
当然です。ましてや超現実的なケイトはなおさらです。
彼はどこか頭のおかしい人、と思うのがおちです。
しかし、現代人に比べて貴族の立ち振舞いや物腰は洗練されています。
ケイトにとってもレオポルトの立ち振る舞いは新鮮だし、
上品で美しいとうつります。
オポルトが白馬に乗って助けにきたり、
彼から美しい謝罪文の手紙を渡されたりしたら・・・
素敵でございます。
「ちょっと頭はヘンだけれどいい男」とケイトでも思っちゃいます。

しかし、あのラストは一見ハッピーエンドだけれど、
つっこみたくなるところがあります。
理論的につじつまがあわないのでは?