かじさんのつれづれなるままに

映画や読書 スポーツ(相撲)についてぼちぼち書き込むブログです

ツイン・フォールズ・アイダホ

本日も映画のお話です。
雰囲気が好きな作品です。

ツイン・フォールズ・アイダホ
(99年・アメリカ)

      

結合双生児の物語です。
といっても、「結合双生児だけれど、がんばっています」
という路線の作品ではありません。
ラブ・ストーリーでした。

どういっていいのか、不思議な雰囲気の作品です。
双生児のフランシスとブレイクのかもしだす雰囲気が独特で
気に入っています。
二人は内気なのか、おとなしく、落ち着いていて上品な感じがします。
そして、はかなげでナイーブでもの悲しいのです。

二人がおしゃべりするとき、お互いの耳にささやくように
こそこそとしゃべります。
それがいかにも親密そうにみえます。
(実際、親密ですが。生まれてからずっと一緒だったのだから。)
なんとなく『サイファ』(*)のサイファとシヴァを思い出します。

             *注) 成田美名子さんのマンガ

いえ、サイファとシヴァほどハンサムではないかもしれないけれど、
なかなかの好男子です、二人とも。
ふりむくタイミングや顔の表情が二人とも同じなのは
さすが双生児です。
そこにペニーという女性が絡むことによって、
微妙な三角関係になるのですが・・・。

物語の最初から漂っていたもの悲しい空気は
やがて結末に向かって濃厚になっていきます。

作品中に出てくる、フランシスのこの言葉が好きです。


  時がたてば 悲しい結末にも
  幸せが訪れる
  悲しいのは そこで物語をやめるから
  物語は続く
  語られないだけ



このフランシスの言葉が、
ささやかな希望を与えてくれます。