かじさんのつれづれなるままに

映画や読書 スポーツ(相撲)についてぼちぼち書き込むブログです

『LOVERS』

古い映画についてばかり書いているので、
本日は比較的新しい作品をとりあげてみます。

LOVERS
 

      

捕吏の金(シン)は偽りの愛で小妹(シャオメイ)に近づきます。
金は武術に秀でて、めっぽう強いけれど、
遊び人でもあります。
最初に小妹を捕らえるために、金がお客になりすまして
遊郭で遊ぶシーンがありますが、
酔ったふりをしているのか、本当に酔っているのか分かりません。
金のことだから酔いつぶれることはないでしょうが、
いやーみごとな遊び人だよ、金さん。
「俺は役人だ!」と言っても、信じてもらえないだろうなぁ。

役人にしては枠から外れたような性格の金なので、
朝廷を裏切って女と逃げるという役目も
彼ならできそうです。
裏切ったとは表向き、本当は小妹をだまして信用させて、
飛刀門の本拠地をつきとめるのが金の狙いでした。

しかし、物語が進むにつれて、誰が誰をだましているのか
分からなくなってきました。
だましているはずの金は、
ひょっとしてすごくマヌケな役だったのかも・・・。

朝廷が飛刀門を討伐するという設定で始まった物語は、
しまいには朝廷も飛刀門もどーでもよくなり、
男と女の愛憎もつれる戦いへとなだれこむのでした。
(・・・しかも猛吹雪になるのはなぜだ・・・?
きれいだったけれど。)

さすが、チャン・イーモウ監督&
クリストファー・ドイル撮影
だけあって、映像は美しかったです。
しかし、やや演出過剰気味という気もしました。
(おつまみ豆が飛んで、小妹が太鼓を鳴らすシーンなど、
ちょっとくどいような気がします。
見せ場だったのかもしれないけど。)
いろいろとつっこみを入れたいシーンもありましたが、
総合してみると
圧倒的に美しかったという感想に落ち着きます。