かじさんのつれづれなるままに

映画や読書 スポーツ(相撲)についてぼちぼち書き込むブログです

水の上のお寺

『春夏秋冬 そして春』を見ました。
 
冒頭から美しい風景に惹きつけられます。
 
舞台は人里離れた山奥のお寺です。
周りは山々に囲まれています。
お寺の山門の扉が開くと目の前には水。
静かな水の上にお寺のお堂があります。
水の上に浮かんでいるのです。
なぜ水の上に寺!?
 
それはともかく
木々の緑と水の静寂。
朝、水上にきりが立ちこめるさまは
幻想的です。
日が暮れると春の青い夕闇がお堂を包みます。
お堂に明りが灯り、
その明りが水面に映ります。
 
なんと美しいのでしょう。
 
その静かな山寺には和尚様と子坊主が住んでいます。
小舟で対岸へ渡って山野の薬草を摘む、
そんな日々を過ごしています。
 
ストーリーはお寺の四季の移ろいと
子坊主が成長していく人生の四季を重ね合わせて進んでいきます。
 
ストーリーも印象的でした。
無邪気な子どもの頃に犯した罪が
ずっと人生の奥底で響いているかのようです。
因果はめぐるのです。
 
春も夏も秋も冬も、どの章もインパクトがありますが、
特に強烈なのは冬。
主人公が仏像を抱えて冬枯れの山を必死で登るのですが、
なぜ上半身裸!?
そしてバックに歌が流れているのですが、
歌詞がよく分からない。
分からないながら
この歌の曲調と上半身裸で山を登る主人公の姿が強烈で、
私の脳裏に焼き付けられました。
 
すごい。
なんだか凄すぎるぞ!