かじさんのつれづれなるままに

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妓生って何だ? 『ファン・ジニ』の感想1

たいへん長らくご無沙汰しておりました。
なぜ今ごろ?という内容ですが・・・

妓生って何だ? 『ファン・ジニ』の感想1

妓生(キーセン)って何だろう?というのが私には疑問だったので、
ファン・ジニ』を見ました。
そもそも妓生というものを知ったのは、『春香伝』という映画です。
細かいストーリーは忘れましたが、
妓生とはいかなる存在なのか?という疑問だけは
私の中に残りました。


妓生は世襲制で、妓生の母から生まれた娘は
必ず妓生にならなければいけないそうです。
これに背くと厳罰を受けます。
しかし、ファン・ジニの母は
「妓生になればとても不幸になるから
娘を妓生にはしたくない」と思い、娘を寺に預けます。
母親が娘と離れてまで妓生にはさせたくないと
そこまで思いつめさせる、その妓生とは何なのでしょう?

母の願いも空しく、何も知らないファン・ジニ
舞に憧れて妓生の教坊を訪れます。
母親の芸の才能を受け継いだのか、
ファン・ジニは舞の才能を秘めていました。
彼女は妓生となるべく、修練を積み始めます。

妓生は感情を表に出してはいけません。
喜びも悲しみもすべて隠して微笑まなければなりません。
楽器、歌唱、舞、書、画の芸を極め、
四書五経をもそらんじるほどの学を身に付けます。
そしてきらびやかな衣装を身にまとうことができるのです。
(王族の女性をもうらやむような豪華な衣装を。)

しかし、一人の男性と添い遂げることはできません。
「本当の愛」とか「純愛」に憧れる女性は
妓生には向かないってことですね。
「純愛なんてなにさ、
きれいな衣装に、金銀財宝、
権力者の妾になってぜいたく放題♪」

というのを目指す人ならば
華やかな生き方ができます。

華やかな衣装と芸を身に付けていても、
妓生とはなんとつらく悲しい生き方をしなければならないのでしょう。
そして一番つらいのは、妓生とは「卑しい身分」ということです。

あれだけ芸を極めて学問を修めていても、
上流階級や官僚たちからは
「妓生ごときの卑しい分際」と蔑まれ、
慰みものにされたり、もてあそばれたりする存在なのです。
あんなに修練を積んで才能を身につけた彼女たちなら、
現代ではスーパータレントとして
尊敬されるだろうに。
一体なぜあんな身分なのでしょう??